生徒の読書感想文より
国語科 日置英仁 e-mail;doko2000@hotmail.com
読書は、素晴らし!
80回生は、玉石混淆一冊でも多くの本を読んでいこうという目標のもと、毎月、一冊の課題図書と自分が読んだ本の感想を提出してもらいました。彼らを代表して石塚泰年君の読書感想を紹介していきましょう。
「兎の眼」 灰谷健次郎 新潮文庫 (中学1年 5月)
「ぼくがぼくであること」 山中恒 角川文庫 (中学1年 6月)
最初、鉄三はただのアホだと思っていた。ところが読んでいくうちに、そうではないことがわかってきた。確かに、鉄三は普通ではなかったがちゃんと心がある子どもだった。それがわかったのも、小谷先生がいたからだった。現在の小学校の教師の中でおそらくこれだけ教育熱心な先生はいないだろう。それどころか、処理場の子ども達が何と言われようと、村野先生のように、自分の責任だと放っておく親や教師が腐るほどいるだろう。それを行動で覆そうとするのが、足立先生であり、言葉で説得させようとするのが、小谷先生である。僕も小学校の時に担任に対して何度か、十数名で組んで事件を起こして困らせたことがある。だから、この足立先生に自分を重ねて読むと、非常に強い共感を覚え、実際にこんな先生がいるようにと、一瞬思ってしまったりした。僕もこの登場人物のように、自分の考えをできる限り突き通していける人間になりたいと思った。
この母親が現実にいたならば世界滅亡みたいな感じになると思う。秀一が家出に踏み切ったのは、とても勇気がいったと思う。はじめは遊び半分(?)でやろうとやったつもりだったのが、親や妹にからかわれ、家出を本格的に実行せざるを得ない事態になってしまったからだ。しかし、それによっていいことは起きたと思う。口は年寄りにもナマイキだが、心の底では秀一を信頼し、感謝し、おまけに頭が良いと言われたのである。秀一は、じいさんが秀一を嫌っていると思っているが、ひとりぼっちの夏代のあわれさに腹が立って秀一に文句を付けたのだと思う。秀一はまた家出をする時があるだろうか。いつじいさんに「来るな!」と怒鳴られるも知れぬ、そのときもまた、新しい出来事が起きるのだろうか。いや、そうであって欲しい。少し人間的にひずみが生じるやり方だが、そうすることによって、秀一が体も心も成長するとすれば、家出をすることもまったく無意義ではないと思う。秀一が早くたくましくなって家庭を支えられるようになって欲しい。